算命学は、台湾・香港では暦法を用いた予知術(占術)全般の事を意味し、
日本でいう《算命学》とは《万象学》のことである。
現在の中国人民共和国・ベトナムは社会主義国であるため、推命学・占いの全てを禁じている。
そのため、この知識が活用され研究されているのは、
台湾・香港・シンガポールなど、
華僑の活躍する地域に限られているが、
これらの国ではビジネスには必要不可欠な智術と言われ、
華僑のビジネスメソッドとし、ユーラシア大陸におけるコンサルタントの基本となる理論でもある。

日本には江戸時代に四柱推命学が伝えられたが、
戦後、清王朝が滅亡後、共産党の支配により、中国王朝の学識者が我が国に亡命、それにより王朝秘伝の支配者の学問としての万象学(推命学)が、長崎在住の高尾義政氏に伝えられた。
この古代中国王朝秘伝の万象学の難解な理論が、算命学の礎となり、
昭和五十年代、高尾義政氏により「原点算命学大系」として編纂され、《算命学》として誕生した。

元々この理論は、占いではない。
算命学を占いだと思う人は、恐らく易経の事も占いだと思うだろう。
易経は儒教、四書五経の筆頭の書である。
つまり、東洋哲学の根本であり、仏教・道教にも多大な影響を与え、日本の神道にも大いなる影響を与えている学問である。
易経は宇宙の理、書経は史書であるため人の理と言われており、この2つの書を学ぶことは、この社会を生きるにおいて基本となる、大切な学問だと長い間されてきた。

算命学は、恐らく古代バビロニア文明に祖をもつ天人合一論が古代インドに渡り、カラコルム山脈を渡り古代中国西域に伝わり、中国に存在していた陰陽五行理論に組み合わされ、中国独自の術数理論として発展、それが歴代王朝に脈々と受け継がれ、宋代に入り理論体系化すると同時に、難解な部分を切り捨てたものが、占いとして市民の人気を博したのだと言われています。