陰の引力本能 司禄星(蓄積)
算命学の「司禄星」は、干支暦学の「蓄積」です。
司禄星とは、地道な性格・家庭的
準備を怠ることなく着実・用意周到…
日本人的なとても美しい性格。
しかし、
司禄星の所有者たちは、
「家庭的」「地道」という美点を言われても、
華やかさがない、
パッとしないと感じてしまい、
もっとワクワク感が欲しい…。
もっと華やかさが欲しい…。
と思うようです。
特に男性は、「主婦」と言われても
確かに微妙…。
司禄星(蓄積)は、陰の引力本能。
表立って人を惹きつけようとする禄存星(寛容)に対し、
司禄星(蓄積)は、目立つことなく
静かに周りを惹きつけます。
さて、ここに登場するのが、
大介君(禄存星/寛容)と、小太郎君(司禄星/蓄積)
大介君は、目立ちたがり屋で
いつもクラスの人気者。
周りから注目されていないと、
逆に不安になってしまいます。
だから、実は面倒臭いと思っても、
学級委員に立候補したりして、頑張ってしまいます。
面倒見の良い人気者でいることに
時々疲れてしまうけど、
極端な寂しがり屋で、孤独にトコトン弱く、
一番嫌なのは、周りから無視されること。
だったら自分から何かやってあげた方が、
心の中は落ち着きます。
小太郎君(司禄星/蓄積)
彼は、陰の引力なので、
大介君のように、
注目されたいという気持ちは全くない。
自分の出来る範囲から淡々と行っているだけなのに、
余計な事を言わないから、スタンドプレーだと思われる。
得意な事は整理整頓。
何でも物事をコンパクトにまとめてしまう事が大の得意。
大介君は、大風呂敷を拡げるけれど、
小太郎君は、逆に大きなものを、
小さくまとめてしまいがち。
実力があっても、誇張せずに淡々と行うので、
周りからは
何やっているのか分からないと、
誤解されることがある。
そのため、
表面だけ見ている人や、
高みを求める人には、
その良さが理解されにくいことがある。
だけど、見ているひとは見ているもので…。
どんな人が見ているかというと、
陰の引力なので、多くは女性、特に主婦層。
さてこの二人、社会に出た後、
それぞれ飲食店を開くことにした。
大介君は、多くの人に来てほしいから
思いきった投資をして、
お洒落なお店をオープンした。
マスコミからも注目され、芸能人も来たりして、
華やかな経営者として注目されている。
しかしその分、
開業資金や人件費・仕入れなど、
経費も余計かかってしまい、
手元に残るのは、毎月100万円程度。
付き合いも多いので、忙しい割には、
自転車操業。
さて一方の小太郎君。
彼は、自分の身の丈の範囲で、
手元資金を元手に小さなお店から始めた。
常連客を地道に増やし、
3年位かかったけれど、結構な繁盛店になっている。
毎月手元に100万程度は残り、
毎日を淡々と生きているので、余計な出費もないから
貯金もしっかり溜まっている。
この二人、どちらが安定しているかというと、
多くの人は、
小太郎君と思うかもしれない。
お城を造るのに、大介君は大きな石を積むから、
その内の1つが抜け落ちると、石垣は脆くも崩れ、
お城全体が壊れてしまう。
つまり資金繰りがショートすると、崩れやすい。
一方、小太郎君は、
小さな石を地道に積むから、安定性はある。
しかし、いつになったら石垣が完成するのやら…。
石垣が出来なければ、お城なんて建てられない。
そのため、目標や能力があっても、
下手すると、
人生が未完成で終わってしまいがち。
それでは、この二人どうしたら良いのだろうか。
その答えは、昔の人が築いた石垣にある。
大きな石の隙間に小さな石を積み上げることで、
高さと安定性を築いている。
大介君の経営は不安定だが、高さがある。
小太郎君の経営は安定しているが、高さが出ない。
この二人が協力すると、堅固な石垣が築けるだろう。
堅固な土台があれば、城も安定し、災害にも強くなる。
禄存星(寛容)も、司禄星(蓄積)も引力本能。
陰陽和して合となる。
つまり、この二人が協力することで、
安定した強い引力で多くのものを地道に引き寄せる。
自分は動かず、人を引き寄せるのに必要なものは何だろうか。
暦学解釈では、お金と愛情。
お金は物質。
愛情は精神。
お金に集まる人と、愛情に集まる人。
どちらを「蓄積」していくのか。
その両方が必要なのだと、私は思う。
(山脇史端)
最後までお読み下さり
ありがとうございました。
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